
CMで話題のファンドラップは、証券会社の手数料儲けの施策。
最近CMでよくみるファンドラップ。やっていることは投資信託と同じだと思います。
通常自分で選ぶ投資信託や株式を、お客様の代わりに選んであげますので手数料をください。というビジネスモデルです。今まで証券会社は個人投資家に対して、投資信託などを不用意に売買させることで手数料収入を得ていました。それが、インターネットの普及や金融庁の監視強化やでこれが上手くいかなくなって、ファンドラップが出てきたのかなと思います。
合計手数料(ファンドラップ手数料+売買手数料+信託報酬)
ファンドラップの手数料は証券会社や預ける資産に応じて変わります。ただ、その手数料や投資先の提供や選定だけで、実際の投資資産の売買手数料や信託報酬は別途取られてしまいます。自分で投資するよりもファンドラップの手数料がそのまま上乗せされてしまいます。
自分の意思で売買するならいいですが、自動的に資産配分を変えるという目的のために投資信託の買換えを行う可能性もあります。その売買手数料は投資家持ちになります。証券会社やりたい放題にできますね。
ファンドラップでも運用成績のいい投資先がないのでは?
多くの証券会社が運用している投資信託は市場の指標に投資するだけのインデックス投資信託に負けています。その結果を見ても、いい投資先を選定できる証券会社があるのかが疑問です。ファンドラップ口座を開いている証券会社が独自で運用成績の良い投資信託を作れるはずもないので、良い投資先は別にあると思ったほうが良いです。
ファンドラップ専用の投資信託を作るためには、かなりの預け入れ資産が必要になります。そして運用する人も凄腕の人を連れてこないといけません。そんなことを画策している証券会社あるのかな?甚だ疑問です。
因みに、自社がファンドラップ用の投資信託を用意している場合、その証券会社はファンドラップ用の手数料に加えて、その投資信託の売買手数料、そして信託報酬を得ることになります。手数料の2重取りというわけですね。
結果、ファンドラップに口座を開設する必要性がなくなります。なぜなら、自分で直接投資したほうが手数料分得になるからです。
たった1〜2%、されども1〜2%
500万の預け入れ資産があったとして、1%なら年間5万円、2%なら年間10万円。5年間資産残高が変わらない場合を想定すると、それぞれ25万、50万円が手数料で飛んでいきます。運用成績が振るわなくても飛んでいくので、資産が目減りする大きな原因になるので手数料は少ないに越したことがありません。
ファンドラップの手数料以外に売買手数料や投資信託の信託報酬が別途数%かかりますから、費用は少なくとも3%程度は必要です。となれば目減りする資産も5年間で75万ということになります。
長期的に投資していくとほんの1%の差は大きな差になります。これはその1%を再投資することを考えるとよくわかります。毎年資産から5%の利益を得ているとして、手数料3%と2%を比較すると、5年で20万以上の資産に開きが出てきます。実際に5%で運用できるところは少ないため、多くの場合この3%の手数料で利益はなくなってしまうことになると思います。
これからはAI投資の時代
おそらく、ファンドラップは投資パターンを幾つか用意しておいて、個人投資家のアンケート結果を結びつけるだけのサービスだと思われます。たったそれだけで預け入れ資産の1%以上を毎年払い続ける必要はありません。
これからはAIで投資先を判定してくれながら投資するような投資信託もできるはずなので、そういったものに投資したほうがずっとマシだと思います。一番は個人でリスク管理しながら投資をして勉強し続けることですね。