
欅坂46の「二人セゾン」の意味。その言葉の深さが面白い!
はじめに欅坂46の「二人セゾン」を初めて聞いた時の感想は、二人セゾン?意味がわからない!残念な歌作っちゃったんだなと思っていました。
ただ、曲調はすごくいい。単に歌詞の意味がわからないだけ。という状態だったため、曲としてはいいからと聴き続けていく内に、歌詞の意味が頭の中で広がってきて少しずついい歌に聞こえるようになりました。
そして何度も聴き続けることでようやく歌詞の意味がわかりました。それがわかった時に改めてこの歌に感動を覚えました。
知らない人は、一度二人セゾンの歌詞を聞いて自分で考えてみてください。
あくまでこの歌から私が感じたメッセージを書いたものになります。本来の意味とは異なるかもしれません。それを理解した上で読み進めてください。ここで記載されている内容も言葉では表せていない部分もあるかもしれません。ご理解をお願いいたします。
言葉の意味を広げる
歌詞を考える時に、その言葉が持つ意味を多面的に捉えてると理解できることがあります。ここで重要となっている言葉は「セゾン」です。フランス語にしているのは、ある意味それをただの季節だと捉えられないようにしているからだと推察できます。
セゾンを比喩や擬人化して考える幅が広がります。以下の私の考える意味を見る前に自分で感えてみると面白いです。ちなみに、ある意味で、自分で考えた結果が正解だとも言えますので。
解説開始
ベースは季節と桜の関係。春夏秋冬と桜の関係がこの歌のベースとなっているように思います。
セゾンの持つ意味
セゾンはフランス語で季節を表す。季節と聞いて浮かび上がるものは、「出会い」そして「別れ」、生きとし生けるものに「変化を与えるもの」つまりは「変わるきっかけを与えてくれるもの」。
桜を例にとると、夏は桜の木に青々とした葉っぱを茂らせる。秋や冬がその葉っぱを取っぱらい、枯れ木のようにさせる。それが春によって満開の桜を咲かせる。
桜は季節によって自分に変化を与えられていることになる。
変化をもたらすもの、それがセゾン。
セゾンは「人」や「もの」、「出来事」の比喩
雑草のように、どんなことをされても何も言わない存在。その雑草が自分の世界に閉じこもっている僕と同じ状況。忘れられた存在。そんな僕を連れ出してくれた友人がセゾン。
ここでの雑草は別の意味でも捉えれそうです。雑草に名前があることの「気づき」。名前がある=過去にその雑草に興味を持った誰かが名前をつけた。つまり、ヘッドフォンをとってくれた友人と同じ役割を雑草に対して誰かが担っているということがわかります。
そして、その雑草に名前があることに気がついたということは、自分がそれを認識することができた=「変化があった」ことを示すので、雑草がその変化のきっかけを与えてくれたと捉えることもできます。
『「季節」が「桜」に変化をもたらすもの』と同じく、『それ』を知ることが『自分』に変化をもたらすという掛け合いが面白い。言い換えると、桜にとって季節がセゾンであるのと同じように、自分に気づきを与えてくれた桜も自分にとってのセゾンになる。
自分の周りにあるものに目を向けることが大切。なぜなら、自分の身の回りにあるものがセゾンになる可能性があるから。
「愛」と「恋」はセゾンとの繋がり
歌詞の中に出てくる恋や愛は僕とセゾンとの繋がりを指している。
自分とセゾンとの繋がりは、夢に向かって自分を変化させるために重要な役割。例えば、アーティストになりたいのであれば、楽器や歌の練習を続けること。海外の人と一緒に仕事したいのであれば、英語を話せるようになるまで続けること。これらも「愛」や「恋」となる。
セゾンと恋愛することが自分の夢をつかむためには重要!
「太陽が戻る」=セゾンとの出会い
季節は1年で戻ってくるため、太陽が元の位置に戻るとは季節が再来する=チャンスが訪れると捉えることができる。そのチャンスがくるまでに、自分を変えることを繰り返すことで、そのチャンスを見過ごさずに、それを掴み取ろう!
夢に向かって日々行動し続けることで、巡ってきたチャンスを掴み取ろう!
セゾンと恋愛することで、夢は叶う!
花のない桜でも、春(セゾン)が訪れれば満開の桜になる。
枯れ木のような冬の桜を見て、満開の桜を咲かせるだけの力があるとは到底思えない。でも、よく見ると、夏に多くの太陽の光を浴びて栄養を蓄えていることがわかる。たとえ、冬のように寒く辛いことがあってもそれを耐え続けることで、春(チャンス)が訪れれば満開の桜を咲かせることができる。
自分が満開の桜になることを想像すること=夢。
多くのセゾンの出会いと別れが夢に繋がる
一期一会。太陽の光が幾重にも重なるように、多くのセゾンとの出会いと別れを繰り返すことで、自分が大きく変わることができる。それらの出会いは一つでも欠けてしまえば、永遠は生まれない。永遠=愛=夢を実現した自分の姿。
出会いから得られるもの、別れから得られるものは様々。それらを蓄えて自分の夢の糧に変えていく必要がある。
自分を変えてくれたものを知るということ
別れたセゾンのことは、忘れちゃいけない。自分を変えてくれたものを知ることは、今、そして未来へも繋がる。
カレンダーは過去の予定や実績を蓄積しているもの。それを見ながら自分が歩んできた道を見返すことで、今の自分、そして新たな出会いにも生かすことができるということ。
春夏で恋して秋冬で去る
ここが桜と季節のイメージ。
- 春:桜の花が散った後、青々とした葉っぱ(セゾン)が顔を出す。
- 夏:太陽の光(セゾン)を浴びて栄養を蓄える
- 秋:葉(セゾン)が枯れる
- 冬;葉(セゾン)が散る
- 新春:満開の桜(夢)が咲く
君はセゾンは気づき。僕もセゾンも気づき!
君はセゾンって、言葉で表現している点に注目!
この言葉の中には、以下のような気づき(自分の変化の源泉)がある。
- 君が僕を変えてくれた(過去)
- 君が僕を変えてくれる(未来)
- 様々な経験が僕を変えてくれるきっかけなんだ(気づき)
そして僕もセゾンにも同じく
- 僕も君を変えられた(過去)
- 僕も君を変えられる(未来)
- 僕も何かを変えるためのきっかけになれるんだ(気づき)
と言った気づきがある。
自分を変えてくれたものと同じように僕も誰かを変えるきっかけになれる。
二人セゾンは僕とセゾンが恋したり愛を育んでいる状態
最後にこの曲名にもなった「二人セゾン」について。
一人はもちろん、僕のこと。ではもう一人のセゾンは何かというと、自分を変えてくれるもの「人、もの、出来事」を指す。
その2つを合わせて「二人セゾン」という造語を作っている。これは僕とセゾンが一緒にいる状態、つまり恋していたり、愛したりしている状態を表現してる。
つまり夢を追い求めて頑張っていたり、夢をつかんでいる状態。それが二人セゾン。
生きるということは変わることを指す
この歌の命題の部分。生きる=変わる=変わり続けることで永遠が生まれる
これは個人ではなく、人や社会のようなものを表す感じ。
サイレントマジョリティ、世界には愛しかないの意味も書いてますので良かったら以下のリンクからどうぞ!
欅坂46『サイレントマジョリティー』の歌詞の意味。カゴから出よう!
欅坂46『世界には愛しかない』の意味を考えてみた。愛は「愛」だけじゃない!
感想
歌詞の言葉と言葉が二重にも三重にも重なって作られたこの歌詞はすごい。
乃木坂46の「君の名は希望」との関連がある?
あとこの歌詞を聞いたあとに乃木坂46の「君の名は希望」を聞くと面白いと思います。同じ人が同じ世界観でそれぞれの歌の歌詞を作っているように感じました。
歌詞に注目!歌が聞き取りにくいですが、全編ありそうなのでこちらにしました。
乃木坂46 『君の名は希望』Short Ver.(youtube)
補足
セゾンは人限定なのか、それとも「もの」や「出来事」も含まれるかは難しいところですが、人に限定しない方が広がりがあって面白いと思ったので、他も含めての書き方にしました。
変更履歴
2017年8月8日 概要作成
2017年8月11日 清書
2017年8月12日 雑草=「何も言わない僕」の比喩として追記。【セゾンは「人」や「もの」、「出来事」の比喩】の段落を簡素化。乃木坂の君の名は希望の欄を追加。補足の追加。
2017年8月20日 MV2つ追記
2017年8月25日 解説前を少し追加。後で全面改訂あるかもです。
2017年9月17日 少しだけ気づいた文言を修正
2017年10月12日 改訂:歌のベースが桜と季節の関係追記。
読みにくかったので、ベースの概念は変えずに表現を大幅改訂。
2017年11月19日 改訂:サイレントマジョリティのリンク追加
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